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This article is originally written by Matthias Hombauer who is a rock photographer based in Austria.
I am authorized to translate this article into Japanese.
コンサート撮影はやりがいがあり面白いものだが、暗い光の中で撮影しなければならないので、とてもチャレンジングだ。通常フラッシュ撮影は禁止されているので、暗い状況に備える必要がある。
これから説明する、低照度のステージでコンサート撮影するための7つのポイントを頭に入れて準備すれば、素晴らしい写真を撮れるだろう。
まず最初に、一本明るいレンズを用意しよう。明るいレンズは低照度下で、最高の仕事をしてくれる。明るいレンズとは、開放絞り値が小さいレンズだ。明るいレンズは絞りを開けた時に開口部が大きい(この時絞り値は小さい)ので、カメラのセンサーにより多くの光が入る。
開放に近い絞りで撮ることで、低照度でも速いシャッタースピードが得られ、より簡単に、また鮮明に動きを止めて写すことができる。例えばf1.4のように、絞り値の数字が小さくなるほど、開口部が大きくなる。これをいつも覚えておいて欲しい。
コンサートフォトグラファーとして活動し始めたばかりの頃は、最初に必要になる明るいレンズは高価なものになるかもしれない。しかし、信頼性のある明るいレンズに投資することは、仕事の質につながる。
もし本当に予算が厳しいけれど、どうしてもコンサート撮影を始めたいと思っているならば、手頃な50mmの単焦点レンズがうってつけだ。この小さいレンズは開放絞りがだいたいf1.8になっている。このレンズは他の多くのレンズに備わっているズーム機能がなく、焦点距離が50mmで固定されているので、単焦点レンズと呼ばれる。このレンズはズーム機能という便利さは無いものの、明るい開放絞り値というメリットを持っている。この素晴らしい小さなレンズを、いつもカメラバッグに入れておこう。
明るいレンズをいくつか手に入れたら、かっこいいコンサート写真を撮影しに行こう。
コンサート撮影は演奏中にドラマティックに光が変化するので、非常に実力が試される。
観客にとっては素晴らしいライティングかもしれないが、刻々と変化する光の状況に常についていかなくてはならないフォトグラファーにとって、撮影するのは容易ではない。照明が派手になればなるほど、撮影はより難しくなる。何故ならフォトグラファーは良いショットを撮るためにセッティングを合わせ続けなければいけないのからだ。
こんな時、露出をより上手くコントロールするためには、マニュアルモードで撮影するのが一番良い。低照度下ではマニュアルモードにした方が、周囲の光を完全にコントロールし続けられるので、カメラ任せにするよりも良い。光が強くなったり弱くなったりする突然の変化が、カメラの計算を狂わせ、間違った露出となる。この問題に対処するには、セッティングを自分で全てコントロールするのが一番良い。
しかし、あなたがまだコンサート撮影のビギナーならば、絞り優先モードを試してみて、カメラに正しい露出を見つけてもらおう。カメラセッティングについてはこちら
いつもレンズの絞りは開けて撮ろう。絞り開放で撮影すると、より多くの光がカメラに入ってくる。低照度のコンサート撮影では、f1.4やf1.8、f2.8の絞りがいい働きをしてくれる。だからビギナーにとって、明るいレンズに投資することは重要なのだ。
シャッタースピードは1/250秒かそれより速い速度を維持するようにしよう。それより遅いとブレた写真になってくる。もちろんいくつか例外はある。
非常に暗いライティングのクラブで、さほどステージで動きのないバンドを撮影するならば、1/250秒より遅いシャッタースピードでもおそらくブレることなしになんとか撮影できるだろう。アーティストがより動いて情熱的になればなるほど、動きを止めるために、速いシャッタースピードが必要になってくる。
簡単に言うと、ISOとはカメラの光に対する感度(感受性)だ。ISOを低くすればするほど、カメラは光に対して感度が低くなる。ISOを高くするほど、光に対する感度も上がる。コンサート撮影のような低照度下では、ISOをより高く上げてセッティングする必要がある。そうすることでカメラのセンサーが光に対してより高速に反応する、という仕組みになっている。
コンサートを撮影するとき、ISO1600から始めてみよう。もしこれが上手くいかず、画像がブレていたら、納得できる画像になるまでISOを上げてセッティングしてみよう。しかし、ISOを高くすればするほど、画像にノイズの粒子が現れることを覚えておいて欲しい。
だが最終的には、コンサート写真においては、ブレている画像よりも、粒子があってもしっかりとブレていない画像を撮影できる方が良い。Adobe LightroomやPhotoshopのようなシンプルな画像編集ツールがたくさんあり、これらのソフトウェアが写真のノイズを減らすのに大いに役立ってくれるだろう。
Destroyer, Nikon D700, 1/250sec, f2.8, ISO 3200
コンサートを撮影に出かける前に、前もってコンサート会場やアーティストの研究をしておくのはとても役に立つ。
地元の小規模なバンドは会場が用意するライティングを使用することが多い。もしその会場についての知識がなければ、インターネットで会場の写真を探し、これから撮影に挑む会場がどんなレイアウトでどんなライティングを使うのか確認しよう。
有名なバンドは自分達用の特別のライティングや装置を使うこともある。だからバンドがどんなショーを行うのか、写真を見たり、YouTubeで以前のライブの動画を見ておくことはとても役に立つ。
次に何が起こるか知っておくのは良い事だ。知ることで準備することができる。
コンサート撮影を始めたばかりの頃は、バンドが出てきた瞬間から、本能的に可能な限りシャッターを切り続けてしまうだろう。たとえそれが撮影不可能な状況であっても。
想像してみよう。バンドがステージにたった今現れた。しかしほとんど光が無く真っ暗だ。あなたはプレッシャーを感じる。何故なら良いショットを撮るために与えられた時間は3曲分しかないからだ。
リラックスしよう!本当に暗い場合には、もはや撮影するのは不可能というものだ。コンサート中のこんな撮影不可能な暗い時間を利用して、良い撮影場所を探したり、撮った写真を素早く再生して、正しくカメラセッティングをしているか確認してみよう。良い写真を撮るためには、明るいライトがやってくるのを忍耐強く待つしかない。
さて、暗い中でコンサート写真をどのように撮影するか、ポイントをまとめてみよう。
⚫明るいレンズで撮影する(例:50mm f1.8)
⚫絞りを開いて撮影する
⚫少なくとも1/250秒以上の速さのシャッタースピードで撮影する
⚫ISOは1600から始める
⚫絞り優先かマニュアルモードで撮影する
⚫前もってバンドを研究しておく
⚫撮影するのに適切な瞬間を待つ
コンサート会場で照明が真っ暗でひるむのはよくあることだ。自分のセッティングを理解し、後の画像処理の時にどこで上手く行き、またどこで上手く行かなかったのか確認するのはとても重要な事だ。低照度のステージで多く撮影すればするほど、自分自身とカメラに対してより自信を持ち、快適に撮影出来るようになるだろう。
[Credit]
Original article and pictures: Matthias Hombauer
Translation: Aki Fujita Taguchi
Proofreading: Yosuke Taguchi
Check the original article! Click the link below!
This article is originally written by Matthias Hombauer who is a rock photographer based in Austria. I am authorized to translate this article into Japanese.
コンサート撮影において適切なセッティングをすることは、小さくて暗い会場で素晴らしい写真を撮るために欠かせないポイントだ。残念ながら、カメラにあるオートモードでは上手く撮れない。この時点でビギナーはコンサート撮影への道を断念してしまう。
今回の記事では、私の基礎的なコンサート撮影のセッティングの幾つかを紹介しよう。また、これらの技術があなたのコンサートフォトグラファーとしてのキャリアを直ちにレベルアップするのを助けると約束しよう。 さあ、ではさっそく見て行こう。
St. Vincent, Nikon D800, 100mm@f2.8, 1/400sec, ISO1600
絞り優先モードでは自分が使いたい絞りに設定すれば、それに応じたシャッタースピードにセットされる。私は何年もこのセッティングにしていた。何故か?
初めてコンサートを撮影する時は、周囲の状況に気を取られることが多いだろう。カメラの便利さを受け入れて、本来の仕事に集中しよう。
“大口径のレンズを使い、開放で撮れ”。この言葉をあなたもコンサートフォトグラファーから耳にする機会があるだろう。
ステージの低照度の状況では、絞りをレンズの一番小さな数字、例えば f1.8や f2.8(開放絞り値を示す)にセットするのが極めて重要だ。こうする事で、可能な限り最大の光をセンサーに導ける。コンサート撮影において不可欠なセッティングの一つである。明るいズームレンズの絞り開放値が f2.8なのに対して、最も明るい単焦点レンズの絞り開放値は f1.4や f1.8である。
予算に限りのあるビギナーには、50mm f1.8の単焦点レンズを強くお勧めする。コンサート撮影においてあまり考える必要がないからだ。
この事についてもっと知りたい方はこちら
Fink, Nikon D800, 38mm@f2.8, 1/200sec, ISO1600
ステージの端から端へ走り回るようなアーティストのライブに行った事があるだろうか?速いシャッタースピードを使わなければ、このような動きを止めて写せない。
通常、私はシャッタースピードを1/200秒かそれ以上の速さにセットする。さもなければ、写真がブレてしまう恐れがある。椅子に座ってほとんど動かないようなシンガーを撮影するのならば、1/60秒などのもっと遅いシャッタースピードを試してみてもいい。
動感のある写真をあえて好む人達もいるが、被写体の動きを止めた状態を写すのが私の写真のスタイルである。したがって、速いシャッタースピードが私の撮影のセッティングの一つとして欠かせない。
カメラを高感度に設定しよう。ISO表記はアナログフィルムの感光度に由来するが、現在ではデジタルカメラのセンサーの感度として使われている。
最初はISO1600にセットしてみよう。一枚試しに撮って、背面液晶モニターを見てみよう。画像がブレているだろうか?それならば、シャッタースピードが遅すぎるということだ。(もし可能であれば)ISOを3200に上げて、もう一度試してみよう。
ただこれを心に留めておいて欲しい。ISOを高くセットするほどカメラのセンサーが熱を持ち、写真にはより多くのノイズが現れる。したがって、コンサートを撮影する時はISOの設定を可能な限り低くするよう心がけ、必要に応じて上げて行くようにしよう。
Atlas Losing Grip, Fuji X-T1, Fujinon 23mm@f4.5, 1/180sec, ISO 1600
カメラの測光方法をスポット測光に設定する。
スポット測光は光学ファインダーの中の非常に小さな限られた部分の光を測定する。コンサートを撮影する時、アーティストはスポットライトで照らされているが、ステージの残りの部分はほとんど暗闇、という状況がよくあるだろう。 スポット測光使用時は、光学ファインダーの中央にアーティストの顔がくるようにすると、正しい露出が得られる。
マルチパターン測光(ニコンの場合。キヤノンでは評価測光)を使用した場合、カメラは画面の中のいくつかのポイントを拾って測光するので、背景が暗い場合、おそらく顔は露出オーバーで真っ白になってしまうだろう。
何故ホワイトバランスをセットしなければいけないのかというと、写真の色を出来るだけ正確に表すためである。
皆もよく知っているように、コンサート撮影では光の状況は瞬時に変化していく。もちろんホワイトバランスをカメラにあらかじめ登録されている色温度に変えてもいい。しかし、私は自分のコンサート撮影のセッティングの一つとして、ホワイトバランスはオートにして使用している。後の画像処理でホワイトバランスを変えることも可能だ。
Bonaparte, Nikon D800, 85mm@f2.8, 1/200sec, ISO3200
ライブ撮影はどんなセッティングをするべきかと、私は色んな人からよく質問される。その中の一つに、オートフォーカスで撮るべきか、マニュアルフォーカスで撮るべきか、というものがある。
私は古いアナログカメラで撮影するのが大好きだし、ハッセルブラッドやマミヤのカメラでマニュアルフォーカス撮影するのには全く苦労を感じない。しかしデジタルカメラで同じ事をしようとするとそうはいかない。
したがって、初めてのコンサート撮影においてマニュアルフォーカスで撮影するのは絶対にやめたほうがいい。非常に低照度の状況ではオートフォーカスも上手く働かないかもしれない。しかし、キヤノンとニコンを信頼し、あれこれ考えずにオートフォーカスにセットしよう。
JPEGで撮影するということは、カメラ内で既に現像処理しているという事を意味する。したがって、後で現像処理する必要がない。このフォーマットには幾つか欠点があるが、最初の段階では、とりあえず十分だ。
何故私がRAWを勧めないかって?一応念のために言っておくと、私は常にRAWで撮影している。しかし、始めたばかりの頃は皆PhotoshopやLightroomでRAWデータを画像処理するのには慣れていないだろう。初めから成功した感じを掴み、モチベーションを高く持ち続けて欲しい。だから、まずJPEG、RAWは後からで十分だ!
Dillon, Nikon D800, 70mm@f2.8, 1/200sec, ISO 6400
連続撮影(連写)モードにセットしよう。すると高速で連続して3〜4枚撮影できる。(各機種の1秒あたりに撮影できるフレーム数によって違う)
4枚のうち、3枚はピンボケだったとしても、少なくとも1枚はしっかりとピントがあっている可能性が高い。これはコンサート撮影において必ずしもというセッティングではないが、初めの頃私は何度も助けられた。
通常コンサート撮影において、フラッシュの使用は許可されない。10人ものフォトグラファーが同時にフラッシュを焚く事を想像してみよう。アーティストにとって極めて迷惑だろうし、そのためフォトピットでの“ノーフラッシュ”の規則が作られたのだろう。
その場の光のみで撮ることは、コンサート撮影を学ぶ上で非常に有効だ。
しかし、低照度の小さなクラブではフラッシュの使用が大いに力を発揮する事もある。私は最近スウェーデンのパンクメタルバンド、Atlas Losing Gripのツアーに同行していた。フラッシュを使う事でステージでのジャンプを止めて写すことができ、思いがけない素晴らしい出来映えに驚いた。
先に述べたように、通常はフラッシュの使用を勧めないが、もしバンドがあらかじめ使用を許可してくれているのであれば、試してみると良い。
Moderat, Nikon D800, 24mm@f2.8, 1/200sec, ISO6400
おめでとう、以上でビギナーのためのコンサート撮影のセッティング10条は修了だ!
この10のセッティングに従わなければいけないわけではない。しかし、これらは私のポートフォリオを作るのに大いに役立ち、そして現在のミュージックフォトフラファーとしての私の土台になっている。もちろん、あなたがコンサートフォトグラファーを目指す上で大いに役立ってくれるだろう。
これらのコンサート撮影のセッティングを覚えておけば、たとえ始めたばかりでも、素晴らしい写真を撮れるだろう。さあ、このコンサート撮影のカメラセッティング10条をプリントアウトしてチェックリストにし、次のコンサートに持って行こう!
[Credit]
Original article and pictures: Matthias Hombauer
Translation: Aki Fujita Taguchi
Proofreading: Yosuke Taguchi
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This article is originally written by Matthias Hombauer who is a rock photographer based in Austria.
I am authorized to translate this article into Japanese.
オーストリアのロック・フォトグラファー Matthias Hombauer 氏から、日本でコンサート写真を撮影している方、また撮ってみたいと思っている方の活動支援のため自分のブログを紹介してほしいと依頼を受けまして、公式HPよりブログを翻訳いたしました。
Matthias氏は現在もThe Rolling StonesやIggy Pop、Red Hot Chili Peppersなど世界的に有名なミュージシャンを精力的に撮影しています。
私も長年、写真雑誌や写真に関する書籍などには目を通してきましたが、コンサート撮影に関するものはあまり見た事がありません。撮影の仕方だけではなく、フォトピットでのエチケットや、ロゴの作成のコツなど、目から鱗の情報を沢山書いて下さっています。
これから何回かに渡って翻訳してアップしていきますので、是非読んでみて下さい。
興味を持った方は、最後に元のブログへのリンクを貼ってあります。Matthias氏のポートフォリオなどもそこから飛べますので是非見てみて下さい!
〜以下翻訳文〜
このブログでは、コンサート撮影の初心者に必要な機材を説明して行こうと思う。
コンサートフォトグラファーが巨大なレンズをつけた2台のカメラを下げているのを見た事がある人も多いと思う。だがあなたがまだ撮影を始めたばかりならば、こんな高価な機材は全く必要ない。例えこれがプロにとっては通常の機材だったとしても。
あなたのコンサート撮影のキャリアを新しく築き始めるのにどんな機材が必要なのか、一緒に考えて行こう。
さあ、始めよう。あなたが必要としているカメラは、デジタル一眼レフカメラ、略して一眼レフだろう。
一眼レフの内部では、光はレンズを通過して、ミラーに到達し、ミラーに連動して映像を光学ファインダーに映したり、撮像素子(センサー)に当てたりと切り替わる。最もプロが多く使用しているのを見かけるのはこのタイプのカメラであるし、今の時点において、コンサート撮影で使用するのに相応しい唯一のカメラシステムである。(近い将来に変わるかもしれないが)
このシステムの長所は、焦点距離や開放絞り値の違う多様なレンズを揃えられることだ。狭いステージの真正面での撮影時に活躍する超広角レンズも選べるし、大きなスタジアムで30メートル先のローリング・ストーンズを撮影する時の500mmレンズを手に入れる事もできる。欠点はこれらのカメラにつけられている値段だ。値段の幅は2~3万円から数百万円にもなる。
ニコンとキヤノンが未だ業界のリーダーであり、多様なレンズを展開している。この状況からして、これら2つのうちのどちらかのブランドを選んだほうが良いだろう。
キヤノンに忠誠を誓う人達がいる一方で、私自身はニコンを使っている。自分が最も使いやすいと感じるブランドを選ぶようにすること。違うカメラボディーやレンズの種類、付属品を見てみることが大事である。
あなたの知り合いはどちらのブランドで撮影しているだろうか?あなたが撮影を始めたばかりなら、彼らはレンズを貸してくれるかもしれないし、質問にも答えてくれるかもしれない。
一度一つのシステムに決めたら、それに固執するように。システムの変更は莫大な金額が掛かるし、賢いお金の使い方ではない。
今すぐにでもコンサートに出かけたいことだろう。だったらそれ以上思い悩まないで、良い一眼レフを手に入れろ!どちらのブランドを選ぶかは関係ない。私はニコンユーザーだけれども、もちろんキヤノンユーザーもいるし、ソニーユーザーもいる。ニコンとキヤノンが市場の二大企業で、多様なレンズ展開をしている。地元のカメラ屋さんに行ってみて、幾つか手に取り、どのカメラボディーが自分の手に一番フィットするか確認しよう。
Tv On The Radio Canon 40D 50mm@f1.8 1/250sec ISO 3200
写真を始めたばかりの時にまず手に入れたいのはAPS-C機だろう。私が写真を始めた頃、デジタル写真に関して、APS-C機vs.フルサイズ機の論争をたくさん耳にした。私もこのことに決着をつけるまで、しばらく時間がかかった。このカメラの技術論争に戸惑っている人も多いようなので、私が説明しておこう。
では、古き良きアナログの時代に戻ってみよう。35mmフィルム(あなたの両親が休日に写真を撮ってくれた時に使っていた、小さいロール状のフィルム)用のアナログカメラは、1コマ実寸24mm×36mmのネガフィルムを使用する。
この大きさは、光がカメラを通り、フィルムに到達するまでの開口部の大きさに起因している。この24mm×36mmはフルサイズのデジタルカメラのセンサーサイズと一致する。APS-C機ではセンサーのサイズがフルサイズより小さい。またはフルサイズ機でクロップモード(APS-C機と同じセンサーサイズ面積を使う)というものもあるが、この記事では、初心者のために限られた予算内での機材選びについてのみ語りたい。したがって、APS-C機のみに話を絞ろう。(今の時点であなた方は50万円以上もする機材を買いたくないだろう)
長所:
⚫APS-C機は比較的安いので、レンズ付きで数万円で購入することができる。
⚫APS-C機専用のレンズ群も比較的安い。
⚫カメラ本体が軽く、小さい。
短所:
⚫センサーサイズが小さいため、写真に現れるノイズが顕著である。また常用ISO感度が低い。
カメラの常用ISO感度はコンサート撮影の鍵になるので、設定できる感度の上限が少なくともISO6400あるAPS-C機を買う事をお勧めする。ステージのライティングの暗さに直面すると、高いISO感度に設定する必要に迫られるだろう。感度を高くセットするとカメラのセンサー温度が上がり、画像にノイズが多く現れるようになる。ほとんどの場合、低照度のコンサート撮影において適切なシャッタースピードを得るために、気がつけば少なくともISO感度を1600以上に設定していることだろう。撮影後の編集作業でノイズを減らす方法はあるが、ISO感度はなるべく低く保つよう心がけよう。
APS-C機は大体キットレンズとのセットで入手する事が可能だ。大体18-55mm F3.5-5.6のようなスペックのレンズ付きで妥当なカメラボディーを購入できる。このタイプのレンズは、旅行や屋外での誕生日パーティーなど“日常”の撮影には良いが、コンサート撮影には全く使い物にならない。したがって、キットレンズを使い続けているうちに、新しいレンズが欲しくなってくるだろう。もしくはもっとお金を貯めて、ボディー単体での購入を選ぶという方法もある。
もう一つだけ:50mmレンズ(焦点距離はレンズに明記されている)はAPS-C機のボディーに装着すると、もはや50mmではない!今まで写真を学んでいる学生を相手に多くのワークショップを開催してきたが、ほとんど彼らはこの事実を知らなかった。そこで私が説明しよう。
もし50mmレンズをAPS-C機に装着する場合、焦点距離をAPSの倍数で掛け算する必要がある。これは例えばキヤノンなら1.6 (50×1.6は80mm)、ニコンなら1.5である。したがってあなたが50mmだと思って持っていたレンズはカメラに装着すると80mmになる。混乱した?更に面白い事には、APSセンサーの大きさは、ニコン、キヤノン、ソニー、ペンタックスとメーカーにより全て違っている。しかし一般的には大体同じような焦点距離になる。
何故このことが重要なのだろうか?APS-C機に付ける広角レンズを購入したいとしよう。そこで35mmレンズを選ぶかもしれないが、これはAPS-C機に装着した時に50mmの標準レンズへと変わってしまう。したがってAPS-C機に35mmの焦点距離のレンズが欲しければ、24mm(24×1.6は38mm)のレンズが必要になる。レンズを購入する時にはこの事を覚えておいてほしい。
コンサート撮影を始めたばかりだったら、もちろん予算に限りがある。そこで安くて、低照度下で絞り開放にセットした時に手腕を発揮する、50mm f1.8の単焦点レンズをお勧めする。(このレンズは全てのメーカーで買えるし、頭を悩ます必要がない!)
このレンズはプラスチック製で、小さく、軽く、目立たない。ステージがほとんど真っ暗で、ライティングの技術者がもしかして寝ているんじゃないかと思えるような時、何度もこのレンズは私を救ってくれた。小さなステージでは、ヴォーカリストの顔写真やドラマーの全体写真(ステージの大きさに依る)を撮るのに、50mmレンズは良い解決策である。
“だけどズームレンズはどうなの?全ての焦点距離を一つのレンズでカバーできる。コンサート撮影に完璧じゃないの?何故単焦点レンズを買うべきなの?”
と尋ねる人もいるかもしれない。
Atari Teenage Riot Nikon D700 50mm@f1.8 1/2500sec ISO1600
つまりこういう事だ。
カメラについてくるキットズームレンズは絞りの開放値が大きい。例えば絞りがf5.6のレンズを使うと、(f1.8に比べて)レンズを通して入ってくる光が少なくなり、使えるシャッタースピードが遅くなる。私の経験からして、コンサート撮影には少なくともf2.8の絞りが必要である。したがってコンサートフォトグラファーとしては、安いズームレンズは選択肢に無い。F2.8のズームレンズもあるが、高価であるし、コンサート撮影の初心者だったら、投資する必要は無い。
“ATTENTION!!”
50mmレンズはAPS-C機に装着すると80mm相当(例:50mm×1.6 キヤノンの場合)になる。標準の焦点距離を失うことになるが、始めたばかりであれば、全く問題無い。もし、既に50mm f1.8のレンズを持っていて、広角のレンズが必要だと感じるならば、35mm f1.8(APS—C機において、50mm)のレンズをチェックしてみよう。
[Credit]
Original article and pictures: Matthias Hombauer
Translation: Aki Fujita Taguchi
Proofreading: Yosuke Taguchi
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Local band Moshu played to a sold out crowd in Tokyo last November. They had been on tour all over Japan for their debut mini album “Ragan”, and it was the final day.
I photographed them just 1 year ago, as one of the performers of the festival. They were very young, though, I felt their strong passion for music. I convinced that they would make it in the future.
I was totally knocked out to see how they are different from what they were!
I rarely use this prime lens for concerts. I was just preparing and checking lighting and camera setting to shoot another band. Fortunately, I happened to catch this moment. #basstapping
Nikon D500, 85mm f1.8 lens, 1/50 sec, f/2.2, ISO 3200.
I created a 2nd account (aki_fujita_taguchi) on Instagram. Please check my passion for photography!
And this is my 1st account (a.f.t.photography) as a music photographer. Thanks for following!!
Japanese band The Kandarivas did a great performance as well between Deadsquad (from Indonesia) and Scarred (from Luxembourg)!
I was lucky enough to get the chance to shoot this historical gig!
I was able to feel their great passion and energy through the lens.
Please enjoy my pictures.
Member :
Richard "Kid" Strange (vocals/guitar), Urban Blitz (electric violin, baritone violectra and lead guitar), Sister Paul Susumu (vocals, bass guitar), Sister Paul Mackii (vocals, drums)